第 17 話
        パーティーシーズン突入

 そういや、バーベキュー・パーティーのお誘いがなくなったな、なんて思っていたら、いつの間にやらギャラリーのレセプションカードがやたら届く季節になっていました。そうです、これからはいよいよパーティーシーズンなのです。

 というわけで、パーティーという不思議なものについて、ちょっと考えてみたりすることにします。ここに住むようになって、地味な小パーティーから始まり何百人も集まるでかいものまで、パーティーというものに参加する機会が随分増えた。しかもお気軽に出かけ、つまんないとさっさと帰る。日本にいた頃は、パーティーというとどうしても仕事関係のものが多く、名刺が飛び交い、会社名が飛び交い、挨拶が飛び交う。つまんないからさっさと去るなんてもっての外、そんな失礼なこととてもできなかったものです。

 きのうの夜もいきなし友達から電話があり、その1時間後には身も知らぬ他人のホームパーティーにちゃっかり顔を出していた私です。そして食うだけ食って、さっさと帰って来た。ああ、ほんとに私ってば、いつの間にこんな図々しい人間になり果ててしまったのか。まあ、一応の礼儀として必ずビールかワインを抱えて行くからまあ超図々しいわけではありません。

 ところで、日本人の開くパーティーはとても人気が高いのです。なんたって食い物がいいんだもの。アメリカ人に声をかけるとみんな必ず「スシ〜、スシ〜、」とうきうきしてついて来ます。確かにアメリカ人のパーティーではこうはいかない。いまだにポップコーンとポテトチップス、うまくいってピザあたりでごまかされるものが多いのよね。

 この間行ったアメリカのオフィスのパーティーなんて、なんと野菜サラダとフルーツ!これだけだったのよー。チェルシーのヤッピーな人たちの働く業界オフィスだから、ヘルシー志向でいってみようか、なんてつまんないことでも考えたに違いない。もちろん私らはさっさとそこを去り、近所のレストランに入った。ら、そのパーティに来ていた人たちが怒った顔付きで肉を食っていました。サラダパーティーなんて絶対許せないぞ。

 おまえは、食い物にしか興味がないのかー!とひんしゅくを買いそうですが、そんなことは、ない。口に食い物を運びつつ、一応一通りは上目使いにいいオトコを捜す。しかし、いいオトコがいてもそれが何になる。それで終わるだけではないか。「ハーイ!」なんてスマイル作ってすりすり近づいていってナンパできるわけもない。パーティーの本来の目的は、出会いを求めてとか、仕事に結ぶ付くコネクション作りや新しい友達関係の輪を広げる、というところのようですが、うーん、私にはそういう技がない。アメリカ人はやはりパーティー慣れしています。

 そうそう、シングルズパーティーというのも多いよね。私はシングルズパーティーのように、目的があまりにクリアなものはすごく苦手。と言いつつ興味本位に二、三度行ったことがありますが、いやはやつらいものがある。みんなが目の端でお目当ての相手を見つけようとリサーチしているのも、恥ずかしすぎていたたまれなくなります。こういうところでうまくいい相手と巡り会えたという話もあまり聞かない。

 というわけで、私は結局シングルズパーティーですら、最初から最後のつめまでひたすら食って、会費分は取ったぞと喜ぶ悲しい女でありました。でもねえ、やっぱり食うのがいちばんお気楽だものね。



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